筑波大学大学院人文社会ビジネス科学学術院
人文社会科学研究群人文学学位プログラム

Subprogram in Literature

Staff

Midori Ogawa

Modern French Literature

研究内容・研究課題

二十世紀以降のフランスを中心とする文学や批評を専門としています。マルグリット・デュラスなど女流作家におけるエクリチュールやジェンダーを始めとして、文学と言語、音楽、イメージなどの関連についても研究しています(ミシェル・ビュトールなど)。また、第二次世界大戦後のフランス文学の流れについて、ポスト・ヒューマンやエコクリティークの観点も交えながら研究しています(パスカル・キニャールなど)。

研究室紹介

文学研究はますますボーダーレスになり、従来の作品研究にとどまらず、文化研究や比較研究、ジェンダーなど、さまざまな視点や方法論を取り込みながら変化し続けています。研究室では文学テクストの分析手法を学ぶかたわら、文学史や批評史、文化背景などを総合的に見る力を養います。また、テクストに真摯に向かい合うことで、作品に秘められた意味を発見し、それを発信する力を身につけます。多様な価値観や研究テーマを持った学生さんが集まって、ときに多言語的な空間で意見を交わし、批評能力を磨くことを目指しています。

なお、「近現代の批判的研究」についてフランスのパリ第八大学との共同研究も行なっています。

メッセージ

はるか遠い過去、あるいは同時代に書かれた作品を深く読み込むことによって、自由で力強い未来を想像する行為が文学研究だと思います。今ある社会の有益性に直結せずとも、人類の未来に寄与するのです。文学は世界を反映しています。社会や道徳が見ようとしない苦しみや不条理、世界の底知れなさ、言語や理性を超えた何かすらも、そこには映し出されています。時代ごとに変化するパラダイムを探査しつつ、その底流に眠る普遍的な問いかけに至るまで掘り下げるという、地道ながらも夢中になれる経験が文学研究だと思います。それはある人にとっては世界を開くための鍵であり、ある人にとっては到達点かもしれませんが、いずれにせよ、生きることの意味を真正面からとらえるという点では、つねに私たちとともにあるのが文学だと思います。

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